編み物の日常、編み物と日常。

編み物にまつわること、そして日常のこと。

編み地の端っこ。

イサガーのスピニにモヘアを添えて。

先日、編み物の完成度という言葉を使ったのですが、私自身もほんとにまだまだなので具体的にどんなことなのか、なかなかうまくは伝えきれないと思っています。それでももし何か誰かの"ふむふむ"につながることになるのならと思うし、そして自分の確認や気づきにもなるので書いていこうと思います。

私の先生方は「(例えばカーディガンの場合)前立てが伸びていたらみっともないからね」といつも言っていました。前立て、そして裾のゴム編みは針の号数を落としてきちっと編みなさい、と。「きちっと編んでいたら編み物は何十年でも着られるのよ」というのも大先生の口癖。そういう言葉を常々聞きながらコツなどを教わりながらやっていました。教わっている最中は「ふむふむ、そうか」と思いながらやっていたくらいで深く考えてはいなかったのですが、今になって思うと実用的な耐久性ときちっと編めている見た目の美しさはイコールと言ってもいいことだったんですね。

編み地の端っこになる部分、そこがきちっと端正に編めていないと、出来上がったばかりのはずのものでもすでに形崩れしているように見えるし、止めている目も揃っていないとどうしても雑に見えてしまう。そしてそここそが着ていて一番いたみやすい部分。ていねいに、ていねいに。

もちろん、本体の編み地自体も少しでも美しくなるにはどうしたらいいかということもいつも考えながら。